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櫛形中学校 「未来へ」 2007年 第三学年
この絵は地雷や兵器がうずたかくつまれた世界と、平和な自分たちが目指したい地球が描かれています。ふたつの地球がそれぞれお互いにお互いの姿を見ています。
過去や今を乗り越えて新しい未来を作るのは若者です。
平和は自分たちでつくるという意識がなくてはつくれない。戦っている国は自分たちが正義と思っている。正義と正義がぶっつかって戦いを起こしている。
《壁画「未来へ」ができるまで》
この壁画「未来へ」は、三学年二学期の総合学習の中から生まれました。学習の概要は次の通りです。
1 平和をテーマにした総合学習の方向性の確認(学年教師)
2 生徒へのよびかけ
ねらい
a. 世界の平和について知る。そしてそのことについて考える。
b. 表現活動を通して平和に対する気持ちを発信する
c. お互いの活動を認めつつ、平和社会実現のための一人の市民として自己の生き方を見つめられる。
3 教師集団の願いを出し合う
話し合いの結果として「全員で壁画を描こう!」「全員で歌を歌おう!」「生徒に考えてもらおう!」と確認
4 PEACE CARDの制作
『平和って聞いて何を思い浮かべましたか? どんな言葉? どんな色? どんな形? 自分が考えたイメージで今日はカードを作ります。ハガキ大で描きましょう。たてでも横でもOKです。白と黒も含めて「色」を大事に考えてください。年賀状と同じで、「字」で勝負があってもいいし、「言葉」でもいいです。「色」だけでもいいかな。「モノ」をかいてもいいね。「事柄」でもいいんだよ。ただ、自分の中の「平和」を伝える気持ちが伝わらないと、ピースカードにならないんだ』(書いたカードはその日のうちに台紙に貼って廊下に展示)
5 知る活動
・ キッズゲルニカという活動
・ フィリア美術館館長の中山さんの話
・ 学年教師が語る平和
・ 映像で知る戦争
・ ユネスコ憲章
6 自分のテーマで調べる
自分の興味にそって、自分のテーマで調べ、全員が学級で発表する。
7 壁画の制作と「ヒロシマの有る国で」の合唱
自分たちが学んだ平和への気持を壁画と合唱で表わす。壁画はゲルニカと同じ大きさの壁画にみんなのメッセージを描き、学年合唱「ヒロシマの有る国で」を歌い、平和への希求を表現する。
8 小学生を招いての平和集会の開催
校区の小学六年生200名を招いて、調べ学習を発表し、学年合唱「ヒロシマの有る国で」および「キッズゲルニカ壁画」の披露をする。次の文は集会後の生徒の感想のひとつである。
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僕は最初はこの平和集会をやることがとても嫌いだった。なぜなら面倒くさいし、集会なんてしても何も変わらないと思っていたからだ。しかし、世界中のへいわじゃあない出来事やいろいろな先生の平和の見方を聞いているうちにその思いは変わって来た。いままで、興味がなかった平和に興味がでてきたのだ。それからは、家に帰ってからもインターネットで戦争のことなどを調べた。今でも、まだ、平和でない国が山ほどあるのでとても驚いた。そして、驚くと同時に知らないことは本当に怖いことだと思った。今日本では当たり前だと思っていた平和が世界では当たり前ではないのだ。それは絶対に知っていなければならないことだと思う。それを知らない人は前の僕のように平和というものの価値がわからないと思う。今回の集会を行っても世界が何もかわらない、やっぱり歌を歌ったところで、壁画を描いたところで何も意味がないという人がたくさんいるだろう。しかし、僕はそうは思わない。
今回の取り組みで、僕の心は動かされた。それは事実だ。そういう人がたくさんいると思う。つまり、今回の取り組みは意味があったのだ。変化はとても小さいものだが世界は少し変わった。平和が大切だと思うものが少なくとも一人は増えたのだ。「千里の道も一歩から」というようにこういう小さい変化が世界平和には大切なことなのだと思う。 S・N
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9 山梨日立建機社長の雨宮清さんの講演
平和学習の最後に、
南アルプス市
にある山梨日立建機社長の雨宮さんを招き全校生徒と保護者で講演を聴いた。雨宮さんは地雷撤去で国際貢献をしている地元の身近な方である。ある生徒と保護者の感想を一部のせる。
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「子どもたちの本当の笑顔を守るために」 M・K
今回、雨宮さんの話を聞いて、どこか遠い国での出来事が、普段考えたこともなかったことが、とても近くに感じた。今、この瞬間も地雷とかで苦しんでいる人がたくさんいると思うとすごく胸がしめつけられる思いです。わたしは、子どもたちの本当の笑顔を守るためにという言葉が印象に残っています。そこに住んでいる人たちの笑顔が、働く人たちの一番のエネルギーになっているんだろうと思いました。私も人のために頑張れる努力ができる、そんな人間になりたいと思いました。
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「子どもたちの笑顔が素敵でした」 保護者
平和な国に生きている私たちからは想像もつかない世界でした。しかし、同じ人間、同じように幸せに生きる権利があると思います。現地で作業する方々、このような機械作りをなさっている方々に頭の下がる思いです。雨宮さんのお話を心に留め、自分なりにできることを探していきたいと思います。人の命の大切さを感じることのできるお話を多くの人に広めていって欲しいと思います。親子でこのような話を聞けたことを感謝します。頑張ってください。
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櫛形中学校では2005年より、毎年三年生がキッヅゲルニカに取り組んで6点の作品が生まれている。いくつかの作品を紹介したい。
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2005年 「希望」〜パンドラの箱〜

上記の壁画は「夢」「命」「希望」の三部作の一つである。
パンドラの箱をもとに、人類の歴史の階段と負の遺産、そして中心に小さいけれども明るい希望という構図である。何回も過ちつつ未来を信じて人は歴史を積み重ねていく。いろいろな人の思い。それを表わすために様々な気持で手を描いた。「願い」「助け」「模索」どのような現実でも常に希望を持っていたいという願いの絵である。
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2009年 「輝」

この絵には、暗い深海があり、いやなことを象徴する魚が泳いでいます。しかし、自ら光を放つアンコウも描かれています。また、画面上方の魚たちの行く先に大きな光があります。それは、夢であり、平和でもあります。
いつも、輝く平和や光があり、それに向かってみんなが集まっていける世界、努力すれば夢に近づける世界の大切さを、一人ひとりが思いをこめて描きました。
マンタやジンベエザメ、イワシ、マグロ、くらげ、みんな違ったそれぞれの個性や生き方を表現しています。
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